2005〜2006 国際ロータリー第2770地区 第三グループ Intercity Meeting ロータリーの精神(心)を学ぼう |
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■開催日 平成18年2月22日 ■開催場所 上尾文化センター ■主 催 第3グループガバナー補佐 江原一也 |
■参加クラブ 鴻巣ロータリークラブ 鴻巣水曜ロータリークラブ 北本ロータリークラブ 桶川ロータリークラブ 桶川イブニングロータリークラブ 上尾ロータリークラブ 上尾西ロータリークラブ 上尾東ロータリークラブ ■ ホストクラブ 上尾北ロータリークラブ |
■基調講演 「奉仕の第二世紀を迎えて、これからのロータリーを考える」 講師 パストガバナー 津田 健三 様 |
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1.皆さん、今日は第3グループIMにようこそ、おいで下さいました。 今日は暖かいんでここに入るのがもったいない様な天気で御座いますがどうぞ、時間がちょっと長くなると思いますがお話を聞いて頂きたいと思います。 第3グループガバナー補佐の江原さんにどうしてもと言われて、お話しすることになりました。私にとっては、昨年に続き、大変光 栄なことです。 昨年は「ロータリー活動と私の仕事」というテーマでお話しました。ちょっと、振り返ってみますと、話の内容は、東北の田舎ものが東京に出てきて、独立し、会社経営を始めましたが、荒削りの、気儘な、心のよりどころもない、流れのまま生きていた。私がロータリーに入会し、素晴らしいロータリアンと出会って、自分を知り、少しずつ変わり、自我が溶かされ、更に色々な役を引き受けることにより、共感能力を培うことが出来 自分が大きく影響を受けていったことをお話しました。 又、たまたま去年の今頃、ライブドアが日本放送の株を大量取得で話題をまいておりましたので、4つのテストの実践のところでお話に触れました。コンプライアンス(法令遵守)は、大丈夫か?「世の中で、金で買えないものはない」と言い放った行儀の悪さ、資産とは関係ない株式の分割、企業家として王道を忘れた結末は逮捕か?とお話しました。予測した訳ではございませんが、ホリエモンは今頃、獄中で何を考えているか? 聞いてみたいものです。 さて、前段はこのくらいにして、今日のテーマ「奉仕の第2世紀を迎えて、ロータリーを考える」というテーマ にさせて頂きました。ガバナー補佐様からは、ロータリーの精神(心)をお話して欲しいということで強い要望がございます。このことについては、後でお話します。 明日は2月23日、ロータリー誕生101回目に当たります。実質は、明日から本当の第2世紀が始まります。ロータリーはこの100年という長い歴史の中で、組織の上でも、幾多の変遷を経ながら、大きく発展して参りましたが、これからの100年も更に発展し続けることでしょうか?その継続性は、大丈夫かということがございます。 今日は、折角の機会ですので、皆さんと一緒にこのことについて、考えてみたいと思います。 2.ロータリー最近の現象 去年の暮れ、第34回ロータリーゾーン研究会が3日間にわたって開催されました。もちろん、カール・ウイルヘルム・ステンハマーRI会長も、又、財団委員長フランクデブリンも参加しました。ガバナーはじめ、パストガバナーを含め、650名という大勢の中で開催されました。 研究会のメインは、やっぱり分科会に分かれての討論会です。5つの分科会テーマがありましたが、次の100年を占う大事なテーマが3つありました。 1つは、ロータリー第2世紀のピジョン、2つ目は、ロータリー情報とクラブ強化(CLP)、3つ目は、会員基盤の強化と公共イメージ、この3つ、いずれも、これからのロータリーのあり方を問うものです。一口に言うと、会員減少という課題に、どう取り組み、どう増強するかでした。 それでは、ゾーン研究会で、発表になった数字を申し上げます。 全世界及び、日本の会員数 全世界 日本 1998年6月末 127,119 04年6月末 1,219,532 04.6月末 103,301 05年6月末 1,224,297 05年6月末 100,400 +4,765 - 2,901名 全世界の中で、日本、アメリカが極端に減少。イギリス、東南アジアが増え、ドイツ、フランス、イタリアが微増 日本は、1998年から毎年7年間で平均3,300人の減少となっております。毎年、1つの地区がなくなっていく感じです。我が2770地区も1996〜97年度高窪年度 9年前には、会員数4,000人に迫りました。本年1月1日現2,880人でピーク時から約1,100人の減少となっております。 日本での会員減少の背景を見る時に先ず考えられるのは、 @ロータリー理念の変化(理念の希薄化) A価値観の多様化(物質への要求) B長期不況と地域格差の拡大 C少子高齢化 D出席率の低下 E職業倫理の低下 Fクラブ運営のマンネリ化 等があげられます。 わけても心配なのは、出席率の著しい低下です。 3.CLPの提唱 CLPが何故、出てきたか? 今、世界中のロータリーでCLPが盛んに議論されています。 それは、 1) 全世界での会員数は、あまり変わりませんが、ロータリー大国のアメリカ、日本で激減しているのが、問題になっているかと思います。 2) 機能を喪失しているクラブ、又は喪失しかかっているクラブが多くなっていること。 3) ボランティア活動が主流になりつつある現代、マンパワーが優先される活動では、弱小クラブは、積極的な活動が不可能になっていること。終焉の縁にあるクラブを蘇生させる妙薬がCLPであると説明しています。 では、具体的には、どうすればよいか? これまでのロータリークラブの組織を簡略化し、より機能的にすると共に人的、経済的なコストを引き下げ、会員数が減っても存続できるよう、クラブ救済するのが目的の CLPの採用です。 現在は、4大奉仕部門があり、その他3部門を入れ7部門となっています。 そして、小委員会を含めますと、2770地区は、7部門と21小委員会がございます。 従って、多くの会員が委員を兼務することが余儀なくされています。会員数の少ないクラブは、5つも6つも委員会を兼務し、3つ4つと委員長まで兼務しています。これでは、委員会活動が、満足に出来ませんしおろそかになるのが当然です。 CLPの改正では、先ず4大奉仕をまとめて奉仕プロジェクト委員会とし、会員増強退会防止委員会、ロータリー財団委員会、クラブ広報委員会、クラブ管理運営委員会、この5つを常任委員会とし、それぞれの委員の任期を3年に延長することを推奨しています。 従って、新しいクラブ細則も変更しなければなりません。これは、突然現れたのではなく、クラブの合併と一緒に、かなり前から考えられてきたプランです。このためのRIで研修委員会が作られたのが、2000年9月、5年前、そして、2003年の3月にRI理事会は、原則的にCLPを承認し、クラブが試験的に採用することを要請しました。2003年〜04年度には、世界6カ国の18のクラブで試験的に採用されました。 私どもの地区は、飯野年度から、新しくCLP委員会を 地区に設け、各クラブに推奨、要請することとなるはずです。 委員長には、第3グループの小畑正勝氏が就任しました。どのクラブが採用するか、まだ見えてませんが、飯野年度では、幾つかのクラブが早くも採用し、実施することになっているようです。 4.CLPの採用でクラブが強化されるか CLPに対しては、様々な批判や異論がございます。その第一は、4大奉仕を1つの委員会にまとめてしまったので、ロータリーの基本である職業奉仕など、軽視されていると言う批判です。 確かにそれは、戒めなくてはならない点でしょう。しかし、見方によっては、様々な サービスが重複され、地域のニーズに対応するプロジェクトをタイムリーに企画・実施していくには、1つの委員会の方が対処しやすい面もございます。 ロータリー財団が独立した委員会になっていることにも財団の寄付を増やしたいという陰謀だという人もいます。 しかし、昨年、シカゴ大会で、国連のアナン事務総長のメッセージにあったように、世界が直面している様々な問題を解決して行くには、ロータリーの力、即ち、財団の力を借りることが大事であるのです。 つい先日も、新聞に載っておりましたが、今、世界で貧困のために死んでいく子供たちが3秒に1人の割合でいるそうです。1年に換算すると、1,100万人もの子供達が、水、食べ物がなくて死んでいるのです。 グローバル化している世界の問題に対処していくためには、ロータリー財団は不可欠です。 色々と評価はあると思いますが、弱体化しているクラブのためには、多くのメリットが含まれていると思います。限られた会員数で、委員会数を少なくし、それなりの機能を果たしていくことが大事かと思います。 それから特色として、広報委員会を独立させた点です。日本では、とかくPRすることが下手です。 又、今まではネガティブに考えられてきましたが、ロータリーの社会的イメージの高揚には、私どもの活動をしっかりとPRする必要があるかと思います。今でも、「年寄りの金持ちの暇つぶし」というイメージがあると聞いています。早くそのイメージから脱却し、イメージアップを計らなければならないと思います。 各地方クラブが、どのような組織を採用するかは、それぞれのクラブの実情に合わせて決め、そして、クラブ細則の変更を行うことが大事です。 奉仕活動の継続性を確保するためにRI理事会は、委員会の任期を3年にするように推奨しております。ロータリーを取り巻く、グローバルな世界問題の解決には、1年といった短期プロジェクトではなく、その道に精通して、実践するためには、3年、5年と息の長い計画が必要になるからでしょう。 いつもながら、RIの方針としては、最初は推奨の形で、4〜5年経過を見、DLPと同じように、必ず実施すべく決定されて来てますが、今回のCLPは、どの時点で実施を要請されるのか? また、世界には会員数の多いクラブも存在するので、同じように、実施を迫るようなことは、ないのかもしれません。 会員数30名以下、30名〜60名、60名以上の大きなクラブも存在します。どう委員会を構成するか?そして、 地区との整合性も問題です。いずれにしても、独立したクラブとして、このCLPを採用するか?採用するとすれば、どんな委員会構成にするか?クラブの実情に合わせて決めていけばいいと思います。 5.ロータリー精神の復活こそ、次なる繁栄が約束される。 いよいよ、江原ガバナー補佐が望む本論に入ります。 (1)ロータリーの精神(心)とは 先ず、ロータリーの理念ですが、ロータリーの手帳に書いてあるロータリーの綱領について、お話しします。これは、翻訳上の問題で、わかりにくい言葉が多くあります。 自分なりの感性で、解釈してみますと、 @「ロータリーの綱領」は、「ロータリーの目的」とした方がわかり易いです。 A「鼓吹し」という言葉がありますが、これは「奨励する」の方がわかり易く B「奉仕の理想」は「奉仕の理念」と考えればよい C「奉仕の理想を適応する」は「奉仕の理想を実践する」と解釈したほうが 言いかと思います 以上のように考えると非常にわかりやすくなりませんか? 私は、ロータリーの精神(心)は、一口で言うと、「他人への思いやりの心」であり、優しい心、利他の心、他人の喜びを我が喜びとする心、であると思います。 思いやりの心とは、 @ 仏教では、「慈悲」・・・慈しむ、哀れむ心 A キリストでは「愛」 B 孔子は「仁」・・・情け、思いやり となります。 今の世の中は、知識だけ膨らんでいって、情けは育たない。又、経済(お金)が優先し、人間としての本来の生き方がない。心の荒んだ世の中にますますなりつつあります。 (2)己を磨く こんな時代にあって、私どもロータリアンは何をすべきなのでしょうか? それは、「思いやりの心」を取り戻す運動を徹底すべきであります。それには、地域のリーダー的役割を持つ我々自身が、先ず人格を高めるべきです。 そして、奉仕を学び、実践することから人間として1番大事なことを覚えるのだと思います。 持っている資質を開花させ、磨くには、ロータリーが1番です。私は、今まで何回も申し上げて参りました。 更に「人間が人間を学ぶには、ロータリーが1番であると・・・。」 米山梅吉さんは、 「ロータリー例会は人生の道場である」と言っています。道場であるならば、休みなく通うことで、上達が出来るのです。ロータリー活動の原点は例会出席であると思います。 (3)出席、参加してわかるロータリーの良さ、素晴らしさ それでは、ロータリーの実践哲学である、例会出席の意義について、時間を割いて、詳しくお話しして参ります。 例会出席は、ロータリー運動を成立させるための必要条件です。ロータリーライフの親睦を深める第一歩は、 先ず、毎週必ず例会に出席することから始まります。 メークアップを含めて60%以上とか、連続4回欠席してはならないという出席規定ありますが、ロータリー運動が望んでいる会員像は、毎週の例会を欠かさず、ホームクラブに出席してくるロータリアンの姿だからです。 ちなみに、連続4回の欠席すると自動的に会員身分を失うという規定は、1905年3月23日、ロータリーが発足してからわずか、3回目の例会で決められたと言われています。 誕生の頃のロータリーにおける例会出席は、友情の証でもありました。4回も続けて休むような人から友情を期待することはできないという理由から連続休会→即退会という結論が出たのに違いありません。 現在のロータリーでも例会出席が、友情の証であることには変わりありません。例会出席は、特権であると同時に極めて重要な義務でもあります。 仕事に支障をきたさない範囲で出席するという理屈は通りません。むしろ、安心して例会に出席できるように、積極的に環境を整備すべきであり、ロータリアンには、そのように配慮できる裁量権があるはずです。 義務として例会に出席して、そこで生じた仕事のタイムロスを憂うのではなく、特権として出席した例会で得られるものの方が、遥かに大きいということを自覚しなければなりません。 ロータリーの奉仕哲学は、 He profits most who serves best とService Above Self に示されるように、他人に及ぼす奉仕と自己の利益という一見、合い反する現象を巧みに調和させた哲学です。 ロータリアンの事業の、安定化を図る方策は、物質的互恵から精神的互恵を経て、職業奉仕の実践に移行し、現在に至っています。奉仕哲学を探求しつつ、永年のロータリー活動を通じて、蓄積された膨大な情報こそ、ロータリアンの事業を発展させ、企業経営を健全化に導く、貴重な情報と言えましょう。不況の時にこそ、ロータリー運動の真価が表れる。真のロータリアンと単なるロータリークラブの会員との差が証明されるのです。 (4)入会時から目覚めていく目的意識 最近は勧められたからとか、友達が増えればという感覚で入会するケースが多いと思います。しかし、入会する時、もっと掘り下げ、入って何をするのか?その意思が大切かと思います。 国際的なロータリーの会合に参加すると、会場の入り口には、決まったようにEnter to learnと Go forth to serveの看板が掲げてあります。 「入りて学び、出でて奉仕せよ」 この言葉は、ロータリーの全ての集りに参加する時には、その集会を通じて、ロータリアンとしての心を磨く目的意識をもって参加し、地域に戻れば、学習した奉仕の心を、実践に移さなければならないことを意味しております。 入会して間もなくは、殆どの人は、ロータリーライフに関して、数々の疑問や不安を持っていると思います。 真面目に考える人ほど、その度合いは強いはずです。 しかし、ロータリークラブの会員になった以上は、正しくロータリーを理解してもらわなければなりません。会員として、推薦される人は皆、裁量権を持つ世の有為な職業人であり、ロータリーの精神を理解し、行動する能力を秘めているはずです。 会員になった喜びを噛み締めている入会当初こそ、ロータリーの思想を率直に吸収できる絶好のチャンスです。 ただ、漫然と月日だけが過ぎ去る会員ではなく、何をロータリーから学ぶかという意思を持って、勉強すべきだと思います。 (5)クラブ会長の役割をどう演出するか 例会は、お互いが切磋琢磨して、自己研鑽に励む貴重な修練の場でなければなりません。ですから、例会運営に当たるものは、事業に従事すべき貴重な時間を割いて、例会に参加する会員に対し、それに値するメリットを与える義務があります。 限られた時間の中で、如何に有意義な情報を効果的に提供するか?を真剣に考えて、実行しなければなりません。 会長の時間、議事、各種の報告、卓話、その1つ1つが ロータリー運動の質を高め、参加者の心に深い感銘を与える内容であってこそ、初めて例会の意義が満たされるのです。 ロータリーの本質を正しく理解しないまま、例会を昼食会と錯覚し、ロータリーの二義的な現象をロータリーライフと思い込んで、いたずらに在籍年数を重ね、だんだん無意味になっていくロータリークラブ会員の如何に多いことでしょうか? ちなみに、ガイ・ガンデカーは、ロータリーの精神を真に理解しているものをロータリアンと呼び、そうでないものをロータリークラブの会員と区別して呼んでいます。 (6)職業奉仕 例会の場を通じて、ロータリーの理念を学び、自己改善を積んだからこそ、下請け業者や従業員や顧客の犠牲の下に、不当な利潤を追求したり、後ろめたい気持ちで濡れ手に粟の暴利を貧ぶることもなく、企業モラルの高揚を目指しながら、信頼に基づいた、継続的な取引の中から適正な利潤を得ることが、事業を成功に導く道であることに気づくのです。 例会で学んだ奉仕の理念を、自分の職場に持ち帰ると共に、自分が属する業界に広め、地域社会の全体の職業モラルを高めることが職業奉仕だと考えれば、私どもが例会を休むことが、私はもちろんのこと、会員全員に更に、地域社会の全ての大きな損失を与えることになるのです。 業界の会合には、代理を立てることを許されたとしても、ロータリーの例会には自分自身が出席しなければならない理由がここにあります。その前提から、更に深く考えれば、例会出席は、ホームクラブの例会に出席することが要求されていることも容易に想像つくはずです。 例会の目的は、職業上の発想の交換を通じて、分かち合いの精神による事業の永続性を学び、友情を深め、自己改善を図ることにあり、その結果として、奉仕の心が育まれてくるのです。 自己改善は、終世続けなければなりませんから、ロータリアンには定年もないし、ロータリー運動には終りもありません。 これが、例会出席がロータリーライフの前提となる由縁なのです。 (7)感動を呼ぶ社会奉仕 社会奉仕を実践する中で、皆さんもいろんな感動の場面を経験されていると思います。感動は、企画し、奉仕した私共ロータリアンと、奉仕を受けた側の喜びの感謝、感動とがあると思います。 私は忘れられない感動場面が2回あります。それは、13年前の鴻巣ふれあいウォーキング大会です。汗だくになって、10km、20kmコースから、ぞくぞくと帰って来る。「お帰りなさい。ご苦労様」と迎えた時です。涙があふれて、どうにもならなかったのを覚えています。 直近では、韓国のインターアクトの生徒が5日間宿泊し、帰る時の場面です。帰国する朝、1枚の紙を出して「長い間、お世話をいただき、ありがとうございました。自分の子供のように親切をいただき、忘れることが出来ません。・・・教えて戴いたことを忘れず勉強します。そして、日本と韓国の交流のために努めます。」涙ながら、たどたどしく読んでくれました。私も女房も泣きました。 その後、帰国して間もなく手紙が届きました。 「韓国の息子のパクです。一生忘れられない記憶です。初めてお会いした時、倖を感じました。・・・眠れない時は、遅くまで話を聞いてくれました。日本を観光するより、皆さんと食事をしたり、話をしたりする方が好きだったし、もっと意味があったように思います。日本を知り、別れが辛かったです。日本に行く日まで、健康で倖にいることを祈っております。会いたいです。会いたい日本の家族に・・・パク」 日本語の解る方に、お願いして釈してもらいました。 こちらが一生懸命にお世話をした誠意が判っていただいたものと思います。 第3グループにも素晴らしいロータリアンがいます。ラオスでの奉仕活動に尽力された上尾ロータリークラブの神田会長のお話です。それは、会長予定者になった時点で、「クラブで何が出来るか?」を真剣に考え、豊かになっている日本ではなく、貧しい国に対して国際貢献が出来ないかと検討しました。そのような中、知人から日本ラオス協会の事務長を紹介して頂き相談することになりました。そして、会長になる2ヶ月前には、ラオスを訪問、現地視察をして奉仕内容を決め、素晴らしい奉仕活動をしてくださいました。 ラオス奥地のローンラオ村の村長を訪ね、村民の生活状況をうかがったところ、子供たちの教育環境を整えて欲しい、教育備品が欲しい等、多数の注文が出てきました。そのような話を進めていく中で、村に1つしかない井戸からの水汲みは子供たちの仕事になっており、乾季には、その井戸は涸れることもあって、3〜4kmも離れた湧き水のある所まで、子供たちが歩いて水汲みに行かねばならないことを知りました。 そこで、土地の高低差を活用し、複雑な電気設備やポンプ等は不要な、ランニングコストもメンテナンスもほとんど不要な給水設備を設置するという、1番効果的な奉仕を選択することにしたそうです。 費用は、1万ドルかかったそうです。それは、現地の貨幣価値からすると1億円ほどするそうです。 自分の年度に予算化し、理事会を通して、9月下旬に着工し、11月には完工するという超スピードで完成を見たとのことです。昨年の12月に、その設備の点検視察に行った際には、村長はじめ、村民、老若男女、村をあげての歓迎会をしていただいたそうです。「村民の皆さんの心からの喜びように感激しました。」との説明です。 大事なのは、自分の会長の年度に、印象に残るどんな奉仕活動をするか?そして、クラブの歴史にどんな1ページを飾るか?非常に大事かと思います。神田博一会長のなかなか出来ない奉仕は、必ずや本人のこれからの人生の肥やしになることでしょう。 どんな時でも、どんな国でも、思いやりの心は通じます。ロータリアンでなければ経験できない「感動」です。いろんな場面で経験し、そのことを宝として、より豊な人生にしていただければと思います。 問題点 今、ロータリーでは、職業奉仕の理念が衰退し、ボランティア活動が主流を占めるようになったことが心配です。そこで、考えなければならないことは、奉仕活動を実践しなければ、果たしてクラブの存在価値がないのかどうか? がむしゃらにボランティア活動をすることよりも、地元地域社会のニーズをしっかり汲み取った効果的な奉仕活動をすべきであり、クラブの実情にあったやり方で実践することが大事かと思います。 私は、ロータリーにもっと別のことを期待します。 クラブ例会を通じて、奉仕の理念を学び、人の喜びを我が喜びとする心を養い、人格を形成すること、事業上の発想の交換を通じて、職業奉仕の理念を学び、持って生まれた資質を更に高め、磨くことがロータリーの大事な目的だと思います。 急変するこの市場経済の中で、サバイバルをかけての経済活動は、どうしても心身に垢がたまります。充電し、栄養を与えなければなりません。 理想や志は、学ばないと衰えます。週1回「奉仕の理想」について、本を読んだり、話を聞いたり、学び考え、そして、委員会活動や各種行事へ積極的に参加する、これが正に人間が人間として蘇らせる場なのです。 年1回の地区大会にも出席しない等、会員としての恥です。 どうか、ロータリー精神をしっかりと学んで戴きたい。そして、磨いた心で地域を照らし、国を導き、世界平和に努力致しましょう。その実績がロータリー永遠の発展につながります。 「箸よく盤水を回す」という言葉があります。 「箸をの中の水を根気よく回し続けていくと水全部が大きな渦になって回る」出来るだけ多くの人の箸で、勢いよく回し続けましょう。 インターシティーミーティング 基調講演より | |